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「考える」って何だろう?(後編)
前回、「考える」には「分析」「創造」の2種類があるという話をしました。そして、受験では主に「分析」が求められ、その「分析」が不可欠の英・国・数の3教科から決して目を背けてはいけない、と提言しました。
とは言っても、じゃあどうすればいいのかが分からないという人も多いと思うので、具体例を挙げてみましょう。
例えば、中学数学の「関数」がわからないという人について、「なぜ関数の問題が解けないのか?」ということを分析してみます。
思うに、次の2パターンのどれかに当てはまる人がほとんどだと思います。
まず、①に当てはまるのであれば、明らかに基礎的な知識と計算練習が不足しています。よって、その応用である「関数」にも対処できません。例えるなら、工具の使い方を知らずに家を建てようとしているようなものです。そういう人は、まず基礎練習から始めましょう。まずは「変化の割合、傾き、切片とは何なのか」を確認して、それから直線の式の求め方の演習などから始めます。スムーズに計算ができないのなら、文字式の計算、方程式まで戻る必要があるかもしれません。
続いて、②のタイプです。こちらは、傾きや切片などの知識や公式そのものは分かるけれども、どういう出題の時にどう引っ張り出すかが身についていないというパターンです。まずは、問題集や解答・解説を読んで、解法をマネしながら、自分で答えを導き出せるかやってみましょう。出題に対する解法パターンを「模倣」で身につけていくのです。それでも躓くところはあるでしょうが、納得できるまでやりましょう。一度解けたら、次に同じような問題を見たときにも解法が頭に残っているはずです。そうやって解法のパターンを積み重ねて、初めて見た問題でも「あ、あのパターンの問題だ!」と気づけるようになってきます。ただし、20分かけても理解できない問題ならば一旦放置でかまいません。また、解答を赤ペンで書き写して終わり、としてはいけません。それだけでは勉強ではなく「ただの作業」ですから、きちんと「解法の流れ」を意識しながらマネしてください。
数学だけでなく、英語も同じです。「なぜこの問題を解けなかったのか?」と考えたとき、「英単語や文法がわからなかった」「英文の解釈を間違っていた」など様々な理由があるはずです。それをきちんと「分析」すると、「英単語の暗記をもっと頑張らなければ!」「もっともっと英文を読んで、全体の流れをつかめるようになろう!」と解決策が見てくるはずです。
「なぜわからないか、わからない」から「なぜわからないか、わかっている。けど、できない」へと持っていく。そして、「できなくても決してあきらめず、何度もチャレンジすること」。これが成績向上の第一歩だと心得ましょう!
by 酒田事務局・今野先生