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【高校生】「私立大学入試の仕組み」(2021.6.23)
前回に引き続き、今回は私立大学の入試の仕組みについて説明します。
私立大学の学力試験の概要
私立大学の学力試験には、主に一般試験と共通テスト利用試験の2つがあります。
一般試験はそれぞれの大学で行われる試験です。共通テスト利用試験は共通テストの結果を利用するものです。これらの試験が複数回実施され、そのいずれかで合格すれば進学する権利を得られます。私立大学の一般試験や共通テスト利用試験は他の大学を併願することができます。
入試の仕組みは大学によって異なりますので、詳細は各大学の募集要項を確認してください。一般的な仕組みについて説明したいと思います。
一般試験・共通テスト利用試験の日程
多くの私立大学では、前期試験や後期試験など、複数の日程を設けています。
一般試験は早いところは 12 月から始まり、1月下旬から 2 月上旬で、後期試験などが 3 月下旬まで行われます。更に、前期・後期なども複数の日程に分かれていて、複数回受験することができるものもあります。
共通テスト利用試験は共通テストそのものが試験です。出願が共通テストより前の大学も多いので、出願忘れに注意しましょう。
一般試験・共通テスト利用試験の試験科目
一般試験では、主に2~3科目の試験が課されます。多くの場合、必須項目と選択科目が定められています。受験生は、自分が得意な科目を選んで受験します。
一般試験では、共通テストの成績は関係ありません。共通テスト利用試験では、共通テストの結果から大学が指定した科目の成績で合否が決まります。この場合、大学個別の試験を受験する必要はありません.科目の選択は大学と大学入試センターが自動で行うので、受験生が出願の時に選択することはありません。
倍率・定員
私立大学では、定員よりも多くの合格者が出ます。
これは私立大学の受験生の多くが他の大学を併願するためです。実際の受験者と合格者の実績を知ると受験の目安になります。
ホームページなどに載っていることが多いのでぜひ参考にしてください。
一般試験の問題
私立大学が個別に出す問題には、共通テストや国公立大学とは違ったタイプの問題が出されることも多くあります。また、マークシート式・記述式、難易度もバラバラです。過去問などで傾向をつかむことは非常に大切です。
私立大学を一般試験で受験するには(受験の仕組みから考える)
私立大学は受験科目が限られているので、得意科目をのばすことが合格への最短ルートになります。また、受験できる回数も多いので、出来れば複数回受験するのがおすすめです。
受験日によって解きやすい問題解きにくい問題があります。また、大学によってはかなりクセの強い問題もありますので、私立一本の人も共通テスト利用も考えておいてください。
私立大学と国公立大学の関係(受験の仕組みから考える)
国公立大学と私立大学の併願を考える場合には、共通テスト利用試験をうまく使いましょう。いくつか受験する場合は、安全圏の大学に共通テスト利用試験で出願すると良いでしょう。ただし,一般的に共通テスト利用試験は倍率や偏差値が高くなる傾向にあるので、注意してください。
なるべく共通テスト利用試験で合格を出しておくと、1 月下旬から国公立大学入試に全力を出せるので、他の受験生より有利になります。また、合格していることで精神的にも安定します。
プロ教師:安食広大