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【コラム:山本】「ししゃもって!?」(2020.7.22)
「先生、シシャモってシシャモじゃないって知ってます?」何とノリのいい子どもたちでしょうか。早速のシリーズ化、『なんちゃって』食べ物ネタ第2弾です。
そうなのです。『ししゃも』というが、普段私たちが食べているのは、全国のスーパーでよく見かける「ししゃも」は別名カラフトシシャモ(英名:カペリン)と言います。
本当のシシャモは回遊魚で、キュウリウオ目キュウリウオ科の仲間でシシャモ属になります。成魚になったときの体長はだいたい10~13cm程度ですが、大きいものになると16cmを超えます。スーパーでよく見かけるので世界中どこでもとれると思いがちですが、本当のシシャモは世界でも北海道の太平洋沿岸の一部でしかとれず、漁獲時期も10~11月と短いのです。 北海道勇払郡むかわ町を代表する魚で、ここでは毎年ししゃもに関する催し物が開かれているそうです。
それに対してカラフトシシャモは、同じキュウリウオ目キュウリウオ科の魚ですが、シシャモ属ではなくカラフトシシャモ属です。収穫地域は北太平洋と北大西洋なのでとても広く、漁獲量も本物とは段違いに多いです。不思議なことに本物のシシャモがとれる北海道沿岸ではあまり見かけません。 通常体長のサイズは本物と比べてあまり変化は見られません。口や目が本物と比べて小さく後ろにある脂びれは大きくなっています。また産卵期になると本物は全身が黒ずむのに対し、カラフトシシャモはそのような変化は見られず、全体的に青みを帯びたままなのだです。
子どもによると、コロナウィルスの影響で北海道産の高級食材が売れず、安くスーパーで売っていたのを見て(それでも結構いい値段していたそうです!)気付いたとのことでした。こんなところに思わぬ「なんちゃって」があったこと、面白い学びがあったことが嬉しいですね。何よりそういう身の回りのことに気づく視点が素晴らしいですね。
プロ教師:山本一人