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【小・中・高生】子どもを伸ばす接し方(2020.4.7)

過去に文部科学省が行った子供1000人に対するアンケートで、親や大人に言われてうれしい言葉は何ですか?という質問に対して、ダントツの1位、2位は次の言葉でした。
「あなたを信じている」

「私はあなたの味方だから」

大人が変われば子供も変わることを、話し方の観点から考えてみようと思います。

 

1.「挨拶」次第で子どもは変わる

朝、出勤前の近所の人に「お早うございます」と言われたり、道を譲った人に「ありがとうございます。助かりました。」と言われたら大変気分が良いと思います。人間は元来、孤独な存在であるがために、人との交わりをつくるのが挨拶の役割であると言われています。挨拶という機能を活用しないと、人は孤立し、協力して物事を達成する力が衰えてしまうのです。大人の仕事とは、子供が社会に出て、人と協力して物事を成し遂げる力を身につけさせることです。では、子供にどのように促せば挨拶できるようになるのでしょうか。

☆ケース1 「挨拶ぐらいしなさい」と強要する前に
家に来客があり、子供がその場に居合わせた場合、親に①「こら、挨拶しなさい」「こんにちはぐらい言えないの」と言われるのと②「○○君、なんて言うんだっけ?」と気付かされるのと、どちらが挨拶できる子供を育てられるのでしょう。もちろん後者です。

 

2.答えは先出しせず「見出すまで」考えさせる

先回りしてあれこれ言うより、子供が自分からその気になるように、コミュニケーションの取り方を工夫するのも親や大人のつとめです。子供は自分で考え、工夫し、行動してこそうまくいった時の「やったぁ!」という喜びを味わえるのです。

☆ケース2 「勉強しなさい」と言わない
親なら誰しも、「勉強はしたのか」「宿題やったの」と口にしてしまいますが、顔をみるたびにこの言葉を発したのでは、子供は逃げ出したくなります。人間、不思議なもので、催促されるとやる気がしなくなります。子供が試験前に勉強をやろうと思った瞬間、
①「勉強やったの?早くやりなさいよ」
②「身体に悪いから今日はもう寝たら?」
何と②の方が自ら勉強する気になるというアンケート結果が出ています。更に②の言葉を発した後は、子「明日テストだから」 親「お茶でも入れようか?」 子「終わってからもらうよ」 親「へえ、偉いのね」と、できればこんなやりとりが理想です。

 

3.伸びる子の親はみな「聞き上手」

「聞く=受け身のコミュニケーション」というイメージが強いと思います。話を聞くためには、相手に話してもらわなければなりません。発信があって、「聞く」が成り立つのです。しかし、「待つ(聞く)」という姿勢は何の働きかけもないところでは生きてこないのです。こちらから働きかけ、ものが言い易い雰囲気や状況作りを聞き手が行った上で「待つ」ことが必要なのです。

 

4.子どもをほめる時の「3つの心得」

・タイミングよくほめる ・具体的にほめる ・まわりを巻き込んでほめる
中でも2番目が有効です。どこがどのように良かったのか具体的に伝えると、情景が浮かんできて、相手もうれしくなります

☆ケース3 「より具体性のある」ほめ方
相手の子供をほめる時、
①「お宅のお子さん、元気でいいですね」では具体性に欠けます。
②「お宅の○○君、昨日スーパーの前で何人かの友人と自転車を止めていて、ちょうど通りかかった私に気付いてくれて『○○さんのお母さん、こんにちは』って大きな声で挨拶してくれたんですよ。元気ないいお子さんですね」ならば、聞いた方はその場の情景が目に浮かんできて、非常にうれしくなります。
子供の良いところを探してあげることも大切ではないでしょうか。

 

責任者:遠藤一信

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