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我が家の本棚【Ⅰ】(紅子編)
今回は、小学生だった息子が本屋で見つけて読み始め、今も新刊を心待ちにして読み続けている、【ふしぎ駄菓子屋 銭天堂】(作 廣嶋玲子 絵 jyajya 偕成社)。
1巻は初版が2013年、我が家にあるのは2016年の12刷なので、人気のある本ではないかと思われます。そしてこの4月に、最新刊13巻が発売されました。
『いらっしゃい。ここは銭天堂。幸運をもとめる幸運な人だけが、見つけられる店でござんす。幸運なお客さんのおのぞみは、この紅子さんが、きっとかなえてさしあげましょ。』
『不幸は幸に、幸は不幸に。銭天堂は、お客をえらぶ。お客が幸せになれば、銭天堂の勝ち。不幸になれば、銭天堂の負け。はてさて、明日はどんなお客さまが、銭天堂にやってきますかねえ』
幸運にも選ばれた人だけが行くことのできる駄菓子屋を訪れて、不思議な駄菓子を手に入れるお客の人生とその結末が、それぞれ20〜30ページの長さで書かれています。そして、駄菓子屋銭天堂の店主・紅子が『幸運のお宝』と呼ぶ、お客が支払う硬貨の謎。
最新刊では、紅子が『どうも、いやな感じがするんでござんすよねぇ』『…だれが、なんの目的があって、こちらになにをしようとしているのか。』と飼い猫の墨丸に話しかける場面が。いったい、銭天堂に何がおこるのでしょう。
ふしぎと不気味、人間の強さと弱さなどいろいろ詰まっていても、わかりやすく読みやすい、きっと楽しめる短編集です。
~工藤先生より~