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突然ではあるが、ＮＨＫで放映中の『ブラタモリ』は、この４月からレギュラーシーズン６年目に突入した。自宅の録画に全放送分の８割程を保存しているほどのファンにとっては感慨もひとしおである。
４月１８日放送分では次回予告がされなかった。いつもなら何かしら予告が入る。少し気になったため、『ブラタモリ』公式サイトで確認してみると、そこには「アンコール放送」とあった。「＃３５水の国・熊本」である。
という訳で４月２５日放送分はアンコール放送。しかしこれはただのアンコール放送ではない。私のみならず、全国の『ブラタモリ』ファンが歓喜する、いわゆる「神回」と呼ばれる放送回である。
なぜ「＃３５水の国・熊本」は「神回」と呼ばれるのか。「熊本城」をバックにしたオープニング、そこに人気ゆるキャラ「くまモン」の登場する演出。当時アシスタントであった桑子真帆アナウンサーの卒業回というのもあるが、一番の要因は初回放送時にある。初回放送は２０１６年４月２日。勘の良い人はお気づきであろう。この日は、２０１６年「熊本地震」の約２週間前にあたる。そう考えると先ほど述べたオープニングの価値が変わる。ただ熊本城を映しただけの映像が、地震により大きな被害を受ける以前の、在りし日の熊本城の姿を収めた貴重な映像となる。これは熊本城だけに言えることではない。「水の国」ということでロケ先で訪れた水前寺公園にも同様のことが言える。地震後、大きな湧き水の池がかれてしまい、『ブラタモリ』で紹介した湧き水池の映像も貴重なものとなってしまった。
ここまで皆が「神回」と呼ぶゆえんを語ったが、理由はそれだけではないと私は考える。この回では火山と湧き水との関わり、地質やその利用について学べる。特に地質においては石を触っただけで石の種類を判別し、考察を深めることができるタモリの力量に注目したい。ぜひこれを機に多くの人に『ブラタモリ』を楽しんでもらいたい。

BURaTaMoLi

★事務局より：文章はほぼＴくん寄稿の原文通りです。Ｔくん、ありがとう！ ＮＨＫ『ブラタモリ』は毎週土曜日１９：３０～２０：１５放映ですが、見逃してしまった人のために再放送もあります。（毎週火曜日２３：５５～２４：４０）