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山形から始まるAI・データサイエンス革命―― 高校と大学をつなぐ“地域創生モデル”を追う
自然と伝統文化に恵まれた山形県で、未来を拓く教育改革が動き出しました。
2025年4月、山形大学に誕生する「社会共創デジタル学環」は
地域課題をデータとAIで解く若者を育て、高校・大学・地域社会を一本の流れでつなぐ
まったく新しい人材育成システムの中心となります。
1. デジタル人材不足を“チャンス”に変える
日本のデジタル競争力は29位と低迷し、
2030年にはIT人材が54.5万人不足すると言われます。
こうした危機感から山形大学は、昭和48年の医学部以来最大の組織改編として
「社会共創デジタル学環」（定員30名）と
大学院「数理情報システム科学専攻」（定員88名）を開設。
学内外の研究者・企業・自治体が集う
やまがた社会共創プラットフォームを核に
“現場で役立つAI人材”を育てます。
2. 6校の“探究ハイスクール”が切り拓く新時代
県立６高校に設置された探究科・探究コースでは、
地域課題と最新技術を融合した研究が続々と誕生しています。
- 深層学習でメキシコサンショウウオの行動解析（米沢興譲館）― 最優秀賞
- 化石同定AIシステム（県立ステムアカデミー）― 優秀賞
こうした成果は総合型選抜でも高く評価される探究ポートフォリオとなり、
大学進学の“切り札”になるのです。
3. 農業・観光・福祉――AIで地域をアップデート
山形モデルの特徴は、地元のリアル課題と
AI・データサイエンスをダイレクトに結びつける点にあります。
- 農業×AI… IoTセンサー＋画像診断で生育モニタリング／病害虫検出
- 観光×データ… SNS解析で旅行動向を予測／人流ヒートマップで回遊促進
- 高齢化×テクノロジー… 健康ビッグデータ解析／AI見守りシステム開発
4. 人材育成サイクルと教育連携の新形態
- 高校… 探究で興味を掘り起こし、基礎スキルを習得
- 大学… 実践課題で専門力を深め、産学官プロジェクトで鍛える
- 地域企業… 卒業生が地元で活躍し、後輩指導へも貢献
- 次世代… 経験が高校へ還流し、探究がさらに高度化
大学教員が高校生を直接指導し、最新設備を共同利用するなど、
“高校と大学の壁”を取り払う仕組みが整いつつあります。
5. AI・データ系志望者のポートフォリオ作成術
- 基礎学力… 数学ⅠAⅡB・情報Ⅰを「人に教えられる」レベルに
- プログラミング経験… Pythonでグラフや簡単なモデルを作る
- 地域課題プロジェクト… 課題→データ収集→分析→提案→実装まで記録
- 倫理と責任… 個人情報保護・バイアス問題をレポートにまとめる
山形大学の社会共創デジタル学環と
高校探究コースがつながる“山形モデル”は、地方創生×デジタル人材育成の
先進例として全国が注目しています。
地元の課題をAIで解決したい――その探究心こそ、
これからの時代を切り拓く最大の武器です。
【参照リンク】
・山形大学 社会共創デジタル学環 設置資料
https://www.yamagata-u.ac.jp/…
・山形県教育委員会 探究科・探究コース実施校紹介
探究科・普通科探究コースについて | 山形県
※掲載リンクには有効期限がある場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
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「地域×デジタル」で未来を切り拓く学びを一緒に始めましょう。
担当）プロ教師 近江直樹
