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夏休み明けに考える、子どものスマホ依存との向き合い方 ~現状データと実践的解決策から見えてくるもの~

夏休み中、子どもが朝から晩までスマホを手放さない光景に、不安を覚えた保護者は少なくないでしょう。実際に「1日11時間もスマホに向かっていた」というケースも報じられています。「暇だから見てしまう」という単純な理由が、気づけば依存症の入り口となることもあります。新学期を迎える今だからこそ、現状を見直し、家庭でできる実践的な対策を考えることが求められます。

深刻化する子どものスマホ依存の実態

最新調査によれば、スマホ依存の自覚を持つ人は全体の23.4 %にのぼり、特に10代では男女ともに3割以上という高い割合が示されています。国立成育医療研究センターの調査では、約5人に1人の子どもが「インターネット依存が強く疑われる状態」にあることも判明しました。さらに、10歳から17歳のインターネット利用時間は平日平均5時間を超え、過去最多となっています。単なる「遊びすぎ」ではなく、生活全体に影響を及ぼすレベルに達していることがわかります。

依存症のサインとリスク

スマホを取り上げると強い反発を示す、勉強や睡眠に支障が出るなど、依存症の兆候は身近に潜んでいます。さらに「知らない人とのSNSでのやりとり」から犯罪や闇バイトに巻き込まれる危険も指摘されています。子どもの依存問題は家庭だけでなく、社会全体の課題として受け止める必要があります。

治療と支援の最前線

専門機関では、認知行動療法を中心に、考え方や行動習慣を整える取り組みが行われています。実際に、中学時代に1日14時間スマホゲームに没頭していた若者も、相談できる大人の支えと治療により改善に至りました。脳科学研究からは、依存による脳活動の変化も明らかになっており、今後の治療法開発につながると期待されています。一方で、スマホをポジティブに活用することで集中力や成績が向上するという研究結果もあり、使い方次第で大きな違いが生まれることも見逃せません。

家庭でできる実践的な対策

まずは親子でルールを決めることが第一歩です。使用時間や場所を一緒に話し合って契約書にまとめれば、子どもも納得して守りやすくなります。次にデジタルデトックスを取り入れることも効果的です。旅行やアウトドアなど物理的にスマホから離れる機会を設けることで、自然なリセットが可能です。さらに代替活動として、折り紙やボードゲーム、スポーツなどを親子で楽しむことも有効です。大切なのは「スマホ以外の楽しみ」を一緒に見つけることです。

親自身のスマホ利用を見直す

調査では、保護者のスマホ利用時間が子どもの依存傾向に影響することも示されています。「親が常にスマホを見ている姿」を子どもが真似してしまうのです。家庭でルールを作る際には、大人自身が模範となる姿勢が欠かせません。

社会全体で考えるべき課題

愛知県豊明市の「1日2時間以内」条例案が話題となったように、社会レベルでの取り組みも始まっています。海外では韓国が相談センターや専門施設を整備し、依存率低下に成果を上げています。日本でも、教育現場や地域社会が連携し、子どもを孤立させない仕組みづくりが急務です。

まとめ:孤立させず、共に歩む姿勢を

スマホ依存はすぐに解決できる問題ではありません。しかし、専門家が指摘するように、「孤独感を減らし、寄り添って話を聞くこと」が最も効果的な支援です。夏休み明けの今こそ、家庭内での対話を増やし、利用状況を一緒に確認し、ルールを見直す好機です。保護者にとっては、子どもにスマホの使い方を一方的に制限するのではなく、共に考え、支え合う姿勢が大切です。デジタル時代を生きる子どもたちが健全に育つよう、家庭と社会が一体となって支えていくことが大切ですね。

参照リンク

※リンク先は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


◎『KATEKYO学院・山形県家庭教師協会』では、学習習慣の乱れや集中力低下に悩む生徒に対し、生活リズムを整えながら学力向上を図る個別指導を行っています。スマホとの付き合い方や学習環境の改善についても、一緒に考えていきます。

担当:プロ教師 近江直樹

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