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令和8年度(2026年度)文科省「概算要求」公開:デジタル教科書実証拡充&学校DX強化

来年度の学校は何がどう変わるのか。8 月末に出た概算要求を読むと、デジタル教科書の活用の広がりと、授業や連絡のデジタル化を進める土台づくりが目立ちます。端末の更新や、パソコンで受けるテストの仕組みづくりも進み、家庭にも準備が求められます。本稿では、むずかしい言い回しを避け、生活目線で要点を整理します。

今年の三本柱——「教室で効く投資」をかみ砕いて解説

第一に学習者用デジタル教科書です。英語に加え、算数・数学でも授業での使い方を確かめる取組が広がります。紙の教科書はそのまま使い、発音・図形の動き・即時の振り返りなど、紙だと時間がかかる場面だけデジタルを組み合わせる狙いです。

第二に学校のデジタル化の基盤づくりです。国のテスト基盤「MEXCBT」を改良し、パソコンで行うテスト(CBT)の活用を広げます。結果がすぐ見える利点を活かし、授業の復習や小テストに結びつける設計が想定されています。

第三に先生の仕事を支える人員と仕組みです。教材準備や集計を手伝うスタッフを増やし、相談体制を整える計画が並びます。先生が子どもに向き合う時間を増やすのが目的です。

数字で見る注目ポイント——額だけでなく「やること」を見る

項目 要求の概要 現場で目指すこと
学習者用デジタル教科書 英語に加え算数・数学で活用方法を検証 紙と併用し、授業のテンポと理解の深まりを両立
パソコンで行うテスト(CBT) 国の基盤「MEXCBT」の改良・活用を推進 結果の即時確認→弱点のやり直しを素早く回す
学校のデジタル化(いわゆるDX) 連絡・提出・記録のしくみを整備、端末更新も実施 紙の手作業を減らし、授業準備の時間をひねり出す
先生の業務支援 支援員を拡充、相談窓口を強化 行事・集計の外出しで、指導に時間を回す

家庭と学校に「いつ・何が」起きるか——むずかしい言葉を使わずに

〈授業〉英語では音声機能、算数・数学では図形の動きやグラフの変化が使いやすくなります。ノートやワークは従来どおり活用し、授業の中で説明に時間がかかる場面だけ画面を使うと負担が増えにくく、理解も深まります。

〈評価〉小テストなどをパソコンで実施する機会が増える見込みです。結果がすぐ出る利点を活かし、誤った問題は当日中にやり直すのが効果的。家庭では、結果画面の写真を残し、なぜ間違えたのかを一言で書き添えるだけで、次の勉強に結びつきます。

〈連絡〉学校からの案内は、紙に加えてメールや連絡用サイトで届く割合が増えます。通知の受信設定を整え、家族のだれが、いつ、どこを見るかを決めておくと安心です。提出の締切は、家のカレンダーに二重で控えておきましょう。

導入の壁と打ち手——機器・回線・ルール

端末の更新時期や通信の強さは自治体で違います。学校便りや教育委員会の案内で更新計画を確認し、家のWi-Fiが弱いときは、ルーターの位置を変える・有線でつなぐなど、小さな工夫から始めましょう。学年が上がるほどオンライン提出が増える可能性があります。

道具の使い方のルールは、「なぜ必要か」まで子どもと共有するのがコツです。生成AIの利用は、引用元を示す・写すだけにしないといった基本を家でも確認。学校の方針が出たら、それに合わせて家庭のルールもそろえます。

今日からできるチェックリスト(家庭×学校)

① 学校からのメールが確実に届くよう受信設定を見直す。② 家族の中で「だれが・いつ」案内を確認するかを決める。③ 小テストの結果は写真で残し、間違えた理由を一言メモ。④ デジタル教科書は、使う場面を教科ごとに決める。⑤ 端末の故障・紛失時の連絡先と手順を紙に控えておく。

まとめ——わかりやすい段取りが、学びと時間を生む

今回の概算要求は、道具を新しくするだけでなく、授業や連絡の進め方をそろえる後押しでもあります。学校は、教科での使い方や連絡の流れを明らかにする。家庭は、通知の確認役と提出の管理を受け持つ。この二つがかみ合うほど、子どもの理解は深まり、先生の時間も生まれます。まずは、受信設定と提出の締切管理から整えていきましょう。

参照リンク(一次資料・公式)

令和8年度 文部科学省 概算要求等の発表資料一覧(アクセス日:2025-09-26)

令和8年度 概算要求 主要事項(初等中等教育局)PDF—デジタル教科書、CBT、学校のデジタル化、教員支援(アクセス日:2025-09-26)

GIGAスクール構想・学校のデジタル化 概算要求 概要(資料4)PDF—端末更新、基盤整備、情報モラル(アクセス日:2025-09-26)

※リンク先は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。


◎『KATEKYO学院・山形県家庭教師協会』では、英語の発音練習や図形の理解に役立つデジタルの取り入れ方、テスト結果の活かし方、学校からの連絡の管理まで、日々の実務を一緒に整えます。ご家庭の通信環境チェックや、提出の締切管理の仕組みづくりもお任せください。

担当:プロ教師 近江直樹

 

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