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小学校英語は3年生スタートへ?―― 早期化で広がる学びと家庭・学校ができる英語力アップ術

24年末、中央教育審議会(中教審)は外国語活動の開始学年を
5年生から3年生へ前倒し
する案を議論し始めました。
早ければ2028年度から実施される可能性もあり、
小学生の英語環境は大きく変わります。今回のコラムでは制度のポイントと
家庭・学校でいま準備できる英語力強化策をまとめます。

1. なぜ3年生前倒しを検討するのか

①グローバル人材育成… デジタル田園都市構想などで英語力は必須。
②“中1ギャップ”の拡大… 小学校での習得度差が中学英語に影響
(約600語習得が前提)
③アジア勢との差… 韓国は小3、中国は小1から英語学習を開始。
背景には国際競争力低下への危機感があります。

2. 前倒し案のポイント(想定)

  • 小3・4 … 週2コマの外国語活動(歌・遊び中心)
  • 小5・6 … 週2コマの教科として評価対象
  • 授業時数増 … 年間+70時間、時間割再編が課題
  • 指導体制 … ALT・ICT教材活用、英語専科教員の配置拡充

3. 臨界期を活かす“ことばを楽しむ時間”

言語習得の黄金期は10~12歳。発音・リスニング感覚を自然に
身につけるには、低学年で「聞く・話す」を遊びのように体験させることが効果的です。
早期に「音とリズム」を体にしみ込ませておけば、中学の文法学習への切り替えも
スムーズに進みます。

4. 指導体制と授業時数――どう克服する?

  • 教員の英語力… フォニックス研修・オンライン研修で底上げ
  • ALT格差… オンラインALT派遣/近隣中学校ALTとのTT連携
  • 時間割… 総合的な学習や生活科と英語活動の統合モデルが必要

5. 福井県・首都圏の先行モデル

福井県は小3以上全クラスにALTを配置し、年3回のALT研修で
授業力を高めています。
東京23区(荒川・中野・葛飾)大阪府箕面市でも
小3前倒しを先行実施し、児童の発音・語彙力向上が報告されています。

6. 毎日15分!家庭で育てる“英語耳”

  1. 多読アプリ… Oxford Owl/絵本ナビえいご で絵本を聞き読み(使い方解説
  2. 歌・チャンツ… YouTubeの童謡チャンネルでリズム暗記
  3. フォニックスゲーム… Khan Academy Kids で音と綴りを一致(使い方解説)
  4. 親子ショート会話… 「Good morning!」など一言交換を日課に

7. 学校・自治体が今取り組むこと

  • 教員向けフォニックス研修の必修化
  • AI音声判定アプリで発音フィードバック
  • 地域英語ボランティア/オンラインALTの活用
  • 学習イベント(英語劇・スピーチ大会)でアウトプット機会創出

8. 探究ポートフォリオは小学校から始まる

小学校での英語プレゼンや国際交流体験は、中高での探究活動と結びつき、
大学の総合型選抜ポートフォリオの“最初の一頁”になります。
早期の「聞く・話す」経験は、将来の英語探究発表に直結する強力な土台です。

小3からの外国語活動前倒しは、英語を「教科」ではなく「遊び+探究」として
体験するチャンス。学校と家庭が協力し、ことばを楽しむ時間を毎日つくることで、
子どもたちの好奇心と発信力は大きく花開きます。

【参照リンク】
・中教審 学習指導要領改訂諮問(2024/12/25)
文部科学省 
・福井県 ALT 配置と小学校英語の取組(CLAIR Forum 353)
PDF
・中1ギャップ拡大の指摘(塾講師あおきコラム)
記事

※掲載リンクには有効期限がある場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。


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担当)プロ教師 近江直樹

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