TOPICS from KATEKYO
英検に「6級」「7級」新設へ―2027年1月から小学生の英語学習をサポート
2025年11月27日、日本英語検定協会は、実用英語技能検定(英検)に「6級」と「7級」を新設すると発表しました。現在の5級よりも基礎的なレベルに位置づけられるこの2つの級は、小学校中学年から高学年の英語学習に対応するもので、2026年度第3回検定(2027年1月実施予定)から導入されます。「生涯にわたる英語能力育成」のスタートラインを早める取り組みとして、小学生の保護者の皆さまにとって大きな意味を持つ変更です。
今回わかったこと―新設される6級・7級の概要
日本英語検定協会の発表によると、新しい2つの級は英語学習初期段階の成果を適切に測定することを目的としています。
それぞれの級の対象と導入時期
- 英検7級:小学校中学年の英語学習に対応
- 英検6級:小学校高学年から中学校入門期の英語学習に対応
- 導入時期:2026年度第3回検定(2027年1月実施予定)
これにより、英検は従来の5級から1級までの8段階から、7級から1級までの10段階へと拡充されることになります。
新設の背景
2020年度から学習指導要領が改訂され、小学校3年生から外国語活動が始まり、5・6年生では英語が正式な教科となって成績がつくようになりました。この変化に伴い、より早い段階から子どもたちの英語学習をサポートする仕組みが求められていました。
現在の英検5級は「中学初級程度」とされており、小学生にとっては少しハードルが高いと感じるケースもありました。新しい6級・7級は、そうした小学生が無理なく挑戦できる基礎レベルとして設計されます。
なお、具体的な問題形式や出題内容については、今後改めて公表される予定です。
現在の英検5級と英検Jr.との比較
新設される6級・7級の位置づけを理解するために、現在の英検5級と、小学生向けの英検Jr.(ジュニア)との違いを確認しておきましょう。
| 試験 | 対象レベル | 特徴 |
|---|---|---|
| 英検Jr.(ブロンズ・シルバー・ゴールド) | 小学校低学年~高学年 | リスニングのみ、合否なし(正答率で評価)、ゲーム感覚で楽しめる |
| 英検5級 | 中学初級程度 | リーディング・リスニング、合否判定あり、約600語レベル |
| 新設:英検6級・7級 | 小学校中学年~高学年 | 5級より基礎的、英語学習初期段階に対応(詳細は今後公表) |
英検Jr.は合否がなくリスニング中心のため、英語に初めて触れる小学生に適しています。一方、英検5級は読み書きも含まれ合否判定があるため、ある程度の基礎力が必要です。新設される6級・7級は、英検Jr.と5級の間を埋める存在として、段階的な学習をサポートする役割が期待されます。
保護者にとっての意味―お子さんの英語学習への影響
英検6級・7級の新設は、お子さんの英語学習にどのような影響をもたらすのでしょうか。
お子さんにとってのメリット
- 無理のない段階的な学習:5級へのハードルが高いと感じていた小学生も、より基礎的な級から始められます
- 早期の成功体験:小学校中学年から合格という達成感を味わうことで、英語学習への自信とモチベーションが高まります
- 学校の授業との連動:小学校3年生から始まる英語の授業内容に沿った級が設けられることで、学習効果が高まります
- 英語力の可視化:英検Jr.では合否がありませんが、新しい6級・7級では合否判定があるため、より明確な目標設定ができます
保護者にとってのメリット
- 学習の進捗確認:定期的に受験することで、お子さんの英語力の伸びを客観的に把握できます
- 適切なレベルでの学習:英検Jr.から5級へのギャップが大きいと感じていた場合、中間の級ができることで適切なステップアップが可能になります
- 中学進学の準備:小学校のうちに基礎を固めておくことで、中学校での英語学習がスムーズになります
- 継続的な学習習慣:目標が明確になることで、家庭での英語学習を継続しやすくなります
注意すべき点
新しい級ができることで選択肢が増える一方、「級取得」が目的になりすぎないよう注意が必要です。英検はあくまで学習の成果を測るツールであり、英語を使ってコミュニケーションを楽しむことが本来の目標であることを忘れないようにしましょう。
今後の情報収集と準備
2027年1月の導入まで約1年の期間があります。この間に、以下のような情報に注目し、準備を進めましょう。
- 公式情報の確認:日本英語検定協会の公式サイト(https://www.eiken.or.jp/)で、問題形式や出題内容の詳細が公表され次第、確認しましょう
- お子さんの現在のレベル把握:英検Jr.のサンプル問題や、英検5級の過去問を試してみることで、どの級が適切か見極められます
- 日常的な英語学習の継続:新しい級の導入を待つのではなく、今から基礎的な単語や表現に触れる機会を増やしましょう
- 英会話教室や教材の活用:オンライン英会話や英語学習アプリなど、楽しく学べる環境を整えることが大切です
- 学校の授業との連携:小学校で学ぶ内容を家庭でも復習することで、英検対策にもなります
まとめ―段階的な学習で英語力を着実に伸ばす
英検6級・7級の新設は、小学生の英語学習をより細やかにサポートする画期的な取り組みです。英語学習の初期段階から適切なレベルで挑戦できることで、お子さんの自信とモチベーションを育てることができます。2027年1月の導入に向けて、今から日常的な英語学習を継続し、お子さんが無理なく楽しく英語に親しめる環境を整えていきましょう。詳細な情報は今後公表されますので、公式サイトをこまめにチェックすることをおすすめします。
📚 参考リンク
- 2026年度第3回検定より英検6級、英検7級を新設(日本英語検定協会)(アクセス日:2025-11-30)
- 英検(実用英語技能検定)公式サイト(アクセス日:2025-11-30)
- 英検Jr.公式サイト(アクセス日:2025-11-30)
※リンク先は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
◎『KATEKYO学院・山形県家庭教師協会』では、小学生の英語学習から英検対策まで、一人ひとりのレベルに合わせた指導を行っています。新設される6級・7級への準備として、基礎的な英語力の養成から、リーディング・リスニングのバランスの良い学習まで、プロ教師がサポートいたします。英検Jr.から英検への移行期のお子さんにも最適です。無料相談も随時受付中です。
担当:プロ教師 近江直樹



