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AI・EdTech 時代の教育を考える 〜世界の動向と日本の現状、そして私たちにできること〜

はじめに:変わりゆく教育の風景
お子さんの宿題を見ていて
「私の時代とは全然違う」と感じたことはありませんか?
タブレット学習、AI が提案する個別問題、オンライン授業…。
教育は今、世界規模で大きな変化の波に包まれています。
皆さんは、お子さんの宿題を見ていて「私の時代とは全然違う」と感じることはありませんか?タブレットを使った学習、AIが提案する個別問題、オンライン授業…。教育の世界は今、大きな変化の波に包まれています。
この変化は決して日本だけの現象ではありません。世界中で教育にAI(人工知能)やEdTech(教育技術)を取り入れる動きが加速しており、その市場規模は2025 年に 38 兆円を超えると予測されています。
世界ではどんなことが起きているの?
アメリカの教室
- AI が理解度に合わせて数学問題を自動出題
- つまずきを瞬時特定し、適切なヒントを提示
- 大学では AI 採点により教員が質の高いフィードバックに専念
中国の高校
- 教科書「人工知能基礎」で AI を体系的に学習
- 手脳結合 ― 実践と理論を結び付ける授業
イギリスの取組
- AI チューターが算数個別指導
- 多言語 AI が海外児童の学習を支援
日本の教育現場の今
GIGA スクール構想により、全国の児童生徒が一人一台端末を持つ時代に。
2024 年度調査では…
- AI 学習支援システム導入率:小 27.3%/中 32.1%/高 45.6%
- 高校生の 61.2%が AI ツール学習を経験
- AI 活用校では教材作成時間を平均 20%削減
でも、課題もあります
設備は整っても34%の高校端末が未使用という報告も。
ネット環境や教員スキルの地域差も大きな課題です。
保護者の皆さんへ:不安を感じるのは当然です
「AI に頼りすぎて考える力が育たない?」
「人間らしさが失われない?」
戸惑いは自然な感情。大切なのはAI と共存する力をどう育むかです。
大切なのは「AIと共存する力」
- 創造性 – 新しいアイデアを生み出す
- 批判的思考 – 情報を見極め、自分で判断
- コミュニケーション – 協力し共感する
- 問題解決能力 – 複雑な課題に挑む
学生の皆さんへ:チャンスの時代です
AI を「道具」として活用すれば、単純作業を減らし
「なぜ?」「どうして?」と深く考える時間を増やせます。
家庭でできることは?
保護者の方々ができること
- 対話を大切にする – AI の答えを一緒に考察
- 体験を重視する – 実物に触れる機会を作る
- 読書習慣を育てる – 想像力と言葉の力を強化
- 学校との連携 – 家庭学習へ AI 活用を橋渡し
学生の皆さんができること
- AI を使って効率化 – 考える時間を確保
- 情報を見極める – 真偽を自分で判断
- 友達と協力する – AI にはできないチームワーク
- 好奇心を持つ – 「なぜ?」を忘れない
未来への展望:日本らしい教育の形
協調性と基礎を大切にする日本の伝統に、AI の個別最適化を融合。
2025 年は AI 活用が本格普及する転換点です。焦らず、一歩ずつ前へ。
おわりに:一緒に学び、一緒に成長しよう
AI・EdTech 時代は、私たち大人も学び続ける時代です。
子どもと共に驚き、学び、成長する姿勢こそが、変化を乗り越える力になります。
技術は進歩しても、教育の本質—「人が人を育てる」—は変わりません。
*このコラムが、AI・EdTech 時代の教育について考えるきっかけになれば幸いです。
ご意見やご感想は、ぜひ学校や地域の教育関係者とも共有してみてください。*
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共に学び、共に成長する一歩を踏み出しましょう!
担当)プロ教師 近江直樹